御厨さんと藤堂くん

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生活能力ゼロので藤堂くんに依存している御厨みくりやさんと、他人には興味が無いけど御厨さんの世話をしている藤堂くんの話。

本編

二人の出会いから、同棲開始までのお話。
投稿順は、時系列順ではありません。

御厨さんと藤堂くん1
 その男はひどく退屈そうな顔をしていた。大学のゼミの、今年度最初の飲み会の席である。
普通ならば自己紹介でもして、少しでも親しく接しようとするだろう。だがその男は、「四年の御厨みくりやです」と名乗ったきり、黙ってウーロンハイを飲んでいた。
 三年生になり日本文学科の高千ゼミに入った藤堂高巳は、だからその御厨という男のことが印象に残った。藤堂を除く七人のゼミ生のうち、その日までで藤堂が顔を覚えたのは、この一人だけである。
御厨さんと藤堂くん2
 十二月も終わりに近付くと、卒論の執筆もいよいよ佳境に入る。締め切りまであと二週間、御厨みくりや圭祐けいすけはキーボードを叩く手を止めて肩を回した。
 昼過ぎに淹れた珈琲がすっかり冷めていることに気が付く。淹れ直すよりも夕飯にしようと立ち上がった。
 以前は食事を欠くことも多かった御厨だが、秋以降は比較的まともな生活を送るようになった。その原因となった人物の顔を思い出し、軽く舌打ちをする。何かと調子を狂わされる相手だ。

同棲編

同棲後のお話。
R18が多くなります。

同棲編-01
御厨さんと藤堂くんが同棲をしてからのお話。今回はR18中心回。

このお話は、別のサイト(めぐみのチラ裏:https://www.megumi.fun/blog/)にも掲載しています。

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