自作語り

『ひとしれずこ』作者による考察

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11月4日のTwitterより

肇くんも、境遇の違う夏由と仲良くなるまでには、『普通の暮らしをしてきたこと』に対する妬みや僻みもあっただろうな。

それが和郎さんにある意味子ども扱いされることで精神的な安定を取り戻すとか、もえませんか? もえませんか。

そう考えると、夏由の悠翔に対する思いと、肇くんの和郎さんに対する思いとでは、本質的な違いがありそう。

だから夏由は気持ち悪さを感じるくらい悩むし、肇くんは6年以上の片思いを続けられるのではないのかと。

ある意味では、和郎さんに構って貰えることで、肇くんの想いの一部は成就している。全てではないけど。父親を求める気持ちとしての好意は、息子のように思われ子ども扱いされることで満たされる。だから、それ以上の部分は無くても平気。

夏由は、相手から同質の好意を寄せられない限り成就はない。

もちろん、肇くんにしたって、自覚のうえでは恋をしているわけで、満たされない片思いを続けていると思っている。

だからこれは無自覚な部分での話。

夏由は、恋を自覚した時点で、友情は切り捨ててしまっている。だから、プロローグでは逃げた。

後付けの話ではあるけれど。

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