SHOT ~アソビじゃ終われない~

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 大学生の望は、彼女が欲しいと思いながらも上手くいかないでいた。
 後輩に二股をかけたと思われ同じゼミの女性に平手打ちをされてしまう。そんな場面を見られた相手、誠人に、「アソビを教えてやろうか」と持ちかけられる。
 後日、従姉の結婚式で偶然再会して以来、望は誠人とバーで飲むようになる。
 やがて、彼女を作ることよりも誠人のことが気になり始めた望は……

・双方成人ですが、年齢差のあるカップリングです。
・途中まで受け(オジサン)リードのため、人によってはリバと感じる場合があります。
・主人公が女性との出会いを求める場面があります。
・主人公が女性に対して不誠実である表現があります。

・上記の全てに納得された18歳以上の方(高校生除く)のみ、本文へお進みください。

プロローグ
パーン。と気持ちよく音が響いた。繁華街の路地裏。橋本望は打たれた頬に左手をあてた。四月の末、春とは言え夜はまだ肌寒いと望は関係ないことを考えた。「美咲にも葵にも手を出すなんて信じらんない」 大学で同じゼミに所属している沢野遙那が言うのを、望...
1章-1
五月。 望は従姉の結婚式に参列していた。チャペル風の建物での挙式が終わり、披露宴の会場へ移動した。親族控え室に入ると、見覚えのある男が座っていた。男は望を見ると、片方の眉を少し上げただけで何も言わずに伯父のところへ向かった。「このたびはおめ...
1章-2
大型連休が終わると、大学内の学生の数が少なくなる。空席が目立つようになった教室の前の方に座った望は、教科書とノートを開いたままぼんやりと授業を聞き流していた。 望が二股をかけた末に両方から振られた、という噂は、知人や学部内で広まっているらし...
1章-3
誠人から貰った名刺には、名前とメッセージアプリへリンクしたQRコードだけが印刷されていた。友達登録をしてメッセージを送るとすぐに返信が来て、いつの間にか今日の約束がなされていた。 大学からそう遠くない繁華街。駅前で望は辺りを見回した。「おう...
1章-4
「今どきの大学生ってぇのは何処で遊ぶんだ」 望が食べ終わる頃合いに、誠人が訊ねてきた。「カラオケとかゲーセンとか。あとはメシ食ったり家飲みしたり」「ダーツとかビリヤードとかは」 望は少し考えてから答える。「やる人はやるかもだけど、オレはやっ...

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